飛鳥井 匠哉のブログ

グラススキー全日本技術選手権に出場してきました。

皆様、いつもありがとうございます。
先日、久しぶりにグラススキーを滑らせていただく機会を頂き、グラススキー全日本技術選手権に出場させていただきました。
ご関係の皆様、ありがとうございました。
ユーチューブ動画にしましたので是非ご覧ください。
自分で滑るとなると、スキーイングに必要な用品に大きなこだわりを持ちたいのですが、それもかなわず、借り物で出場しました。
「ダブルウィング」と呼ばれる最新のグラススキーは、ゲレンデの凹凸にも悪影響を受けることなく、普通だったら滑れないようなところでも滑れるような気がしました。
長年グラススキーの開発に力を尽くしていただいた、(有)ダイチ遠藤社長に感謝したいと思います。
演技の最初は大回りでした。朝のアップがこのイベントの滑走に対しての唯一の準備の時間でしたが、実際には、9月末から筋トレを始めて、転んでも怪我をしないフィジカルを作り、少し前からその膨らませた筋肉を、しなやかに反応するように、反射神経のトレーニングをして、実際の滑走に対するイメージを体現できる状態を作りました。
実際の滑走に対する希望のイメージは、今回特に、普段選手や生徒の皆様に教えさせていただいていることだけを心掛けました。
その中でも、「スキーを滑らせる」この表現は、15年以上前に「斎木達彦選手のお父さん」から練習に対するご意見を頂いたときに話題になった内容で、目的動作に固執していると、スキーイングの根源でもある「滑る」「滑らせる」という当たり前の概念から遠くなってしまうことの反省として、周期的に考えなければならないことでした。
久々の滑走で「大回り」をすると一番難しいのは、スキーを滑らせた後のバランス感覚です。
日頃から、滑る練習をしている皆さんには追い付くことができませんが、朝のアップではそのギリギリにトライを続けて、ぎりぎりのバランスをいろいろと試しました。
実際の本番演技では、バランスがとれない状態を我慢して、やるべき動作を行うことに集中して滑りました。
本当なら、もっと大きく内傾して、もっと速いスピードで、もっと横移動のスピードが速く、スペースの大きい滑りが理想でしたが、現状無理なことは絶対にできないので、できることの完成度を丁寧に上げていくことを目標にしました。
そして、普段私が生徒の皆さんに伝えていることの多くは、「本番で使えるテクニックを厳選して練習する」事でしたので、そこは大切にしました。
練習で「自由に自分らしく、やり易いやり方で滑る」「ありのままの自分を受け入れてもらう」これが通用するなら、練習もいらないし、スポーツ競技は成り立たない(競争にならない)ので今回は自分が最も苦手とする技術の組み立てを、体現することを目標に、限られた時間内の練習を行いました。
(練習の最中の滑り方は、評判が悪かったことを後でコーチからも聞きました)実際の競技の最中やその前後では、自分自身の取り組みの様子が、「なかなか本番で力が発揮できない」と悩む皆さんの参考になる一助となることを願って、私なりの取り組み方を公開させていただきました。
大切なポイントで、待ち時間は、「ゆっくりでよいので、身体をリズムよく、動かし続ける」「他人の滑りを見ていてもいなくても、自分のイメージに置き換えて見る癖をつける」「自分より上位または同位の選手の滑りは必ず見て、自分ではないイメージに置き換える練習をする」大会(検定)の最中も、大切な時間の最中だということは変わりないですし、上達のチャンスはいつも以上にあります。
大会(検定)の最中に上達することも多くあります。特に大会(検定)終了後は、いつも以上に良く練習ができます。帰りたい、休みたい、のは皆同じですが、そこでもうひと踏ん張り。が大切というのが私のおすすめです。
現在、日本のトップレベルの選手たちは、世界のグラススキーを牽引して、新しいテクニックを研究される立場にあります。そのこと自体は素晴らしい事です。
その選手たちが畑違いとすることなく「技術選手権」に参加してくれていて、学習教材として「宝の山」にあります。史上最強の世界チャンピオンとなった前田知沙樹選手や、SAJナショナルデモンストレーターとして活躍している弓野華緒選手、これらの選手が、現在はその経験の違いから差となって、前田選手に分がある状態ですが、今年の様子を見た人だけは、来年のその変化を楽しみにすることができます。
そして、あまり目立ちませんでしたが、河野太郎選手はポイントも順位も大きく上げていて、競技成績の向上と併せて、参考にするべき教材として大切な存在です。私は、今大会に限らず、たまにでも滑る機会を頂けるときは、常に最大限全力で臨みますが、今回はその本気度も、Maxでした。
順調に冬になり、気温が低く、草も弱くて、滑走環境の難易度も高かったこともありますが、現在、生徒に教えることを通じて、競技に大切な知識が毎回積み重なっている藤森デモも良い演技をしただろうし、男女を問わず、技術の可能性を止めてしまうことなく、私のような立場の「選手」が可能性を示せることがまだまだあるのではないか…と考えての取り組みでした。そして、今回多くの皆さんのご支援により、ヨーロッパに行かせていただき、そこであることのできた知識は、演技というスタイルで、皆様に一度はお見せすることに挑戦すること。
そのことにチャレンジしたかったのが一番の思いでした。そして、「習うということは真似をすること」子供達にはこのことを最も伝えなければいけない現況があり、好き勝手に練習していても、効果は半減ですので、そういったことを、この後も伝えていきたいと考えています。健康診断も一度も受けたことがないので、体重も血圧も気にしたことがないのですが、人として、「健康」であることを大切に、一年に一度くらいの、チャレンジをさせて頂ければ幸いです。そしていつか、自分自身の選手としての「引退レース」に参加できることを夢見ています。
この度もありがとうございました。

PS
2021世界選手権などで選手に用意されたスキーのレプリカモデル(一部USEDパーツ利用)
79800?%%